「12.3 もんじゅを廃炉へ! 全国集会」に1200名の結集
12月3日、もんじゅを廃炉へ!全国集会が現地、福井県敦賀市で開催された。1995年12月8日のもんじゅナトリウム火災から16年、午前中はもんじゅを望む白木浜での屋外集会と日本原子力研究開発機構への抗議行動が、午後は敦賀市内での集会が開催された。会場は通路まで参加者が埋め尽くし、今度こそもんじゅを廃炉に追い込もうという熱気があふれた。 (晴)
もんじゅを廃炉へ!
福島原発事故は改めて原子力の持つ危険性を示した。爆発によって放出された大量の放射能による環境影響、人への健康影響が心配される。また、地域経済が崩壊し、莫大な損害に達すると考えられる。事故は、これまで進めてきた大量生産・大量消費といった社会システムを持続可能なものへと根本的に改めていくべきことを私たちに示した。
「もんじゅ」は1985年に本格工事に着手し91年に完成、94年に初臨界、95年12月8日にナトリウム漏洩事故を起こし、以来2010年5月まで停止していた。そして8月、再び炉内中継装置の落下事故が起こり停止している。発電炉として本格運転をする以前の段階ですでに20年の歳月が過ぎ、施設は老朽化している。このまま運転を強行することは計り知れない危険が伴うと言わざるを得ない。
マグニチュード9.0を記録した東北地方太平洋沖地震は、各原子力施設が想定している地震の見直しを迫っている。ここ、敦賀においても周辺の活断層の見直しが求められている。これまで総合エネルギー調査会原子力安全保安部会で審議されてきた「もんじゅ」の耐震安全性に関して、活断層の連続を値切り、あるいは連動を過小評価することが行われてきた。また、400年前にこの地を襲った巨大な津波に関しても無視されてきた。これまでの耐震安全性評価を根本からやり直すことになれば、「もんじゅ」が運転できないことは明らかになるであろう。
このたびの提言型政策仕分けでは、「もんじゅ」「高速増殖炉開発」の抜本的見直しが提言された。評価結果には「国民の徹底した納得を得られる結論を得るべき」と明記されている。しかし、国民の徹底した納得など得られるはずもない。鈴木篤之機構長はインタビューに答えて高速増殖炉開発に国民の合意が得られないことを認めている。「もんじゅ」に関する仕分けはこれまで3度行われ、3度とも開発見直しが提言されている。
次期実証炉計画が事実上、破たんしている状況の中で、「もんじゅ」開発の意味はいっそう失われている。
私たちは「もんじゅ」をこのまま運転再開することなく廃炉にすることを求めると同時に、高速増殖炉開発から撤退することを求める。
12.3「もんじゅ」を廃炉へ! 集会参加者一同
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